MacBookをMac OS XなしでHDDから起動させる方法

 自宅で使っているMacBookのHDDを、今週発売されたばかりのIntelの新型SSDに交換した。交換自体は、T8トルクスドライバーさえあれば10分ほどで終わってしまうていどの非常に簡単な作業だった。ちなみに、SSD秋葉原で25,970円(税込み)で買えた。去年の値段を考えると恐ろしく安い。
 交換後のSSDにはなにも入ってないので、このままではもちろん起動できない。そこでCD-ROMからUbuntuをインストールしたのだが、それでも起動できない。なんだか、はてなマークのついたフォルダが点滅する状態で停止してしまう。いくらSSDが速いといえど、このままでは使い物にならない。(というか、そもそもSSDにアクセスできてない…。)
 症状としては、CD-ROMからは起動できるのだが、HDDからはどうやっても起動できないようだ。まぁ、MacEFIだし、ある程度このようなトラブルは覚悟はしていたのだが、実際に起動しなくなったPCを見ると、どんよりしてしまう。
 解決策を求めていろいろ検索してみても、「BootCampとREFitを入れろ」というようなページしか見つからない。だがBootCampを入れるためにはMacOS Xが必要なので、それは避けたい。MacOS Xのインストールディスクは引越のときにどっかに行ってしまったのである。ほとんど使わないOSを買い直すのは嫌なので、できればBootCampなしでなんとかしたい。
 MacOS X(のCD-ROM)が見つかる見込みが薄かったので超頑張ってぐぐってみたら、UbuntuのコミュニティのページにUbuntuだけを入れる方法が書いてあった。灯台下暗しという奴である。
 リンク先の英文を読めばすべてが分かりめでたしめでたしなのだが、日本語で簡単な要約もつけておく。

  1. インストールCDを普通に立ち上げる
  2. デスクトップが面画でてきたら、システム -> システム管理 -> パーティション・エディタ とたどって、パーティション管理ツール(gparted)を立ち上げる。
  3. gpartedのメニューで、デバイスからパーティションテーブルの作成を選ぶ。
  4. ダイアログボックスが出てくるので、「高度な設定」をクリックして、新しいパーティションテーブルのタイプがmsdosになっていることを確認する。
  5. 作成ボタンを押す。
  6. その後はこのままgpartedでパーティションを切り分けてからインストーラを立ち上げてもいいし、gpartedはこれだけで終了して後は普通にインストーラ側でパーティションの切り分けをやってもよい。

 これで普通に起動できるようになった。ただ、grubを呼び出しにいくまでになぜか異常に時間がかかる(なんかタイムアウトを待ってるっぽい)。そこだけが難点なのだが、grubから先は恐ろしく早い。10数秒で起動している気がする。さすがSSD、圧倒的な速さ。
 SSDは、ちょっと使ってみた感じ、Firefoxのもっさり感がだいぶ軽減されている気がする。特に、複数のページを連続して開こうとした際に、ひどいときには5秒近く固まっていたのが、1秒ぐらいになった。どうも、Firefoxはページを開く際になにかランダムなディスクアクセスを行っているみたいだ。後はまぁ、普通に2.5インチのHDDから換装したわけで、シーケンシャルなread/writeもHDDよりもだいぶ速い。この点だけをとってみても、ノートPCのように2.5インチのHDDを使っている場合は換装する価値があると言える。
 Ubuntuのページには、「ファームウェアアップデートにMacOS Xが必要になるから、Dual Bootにすることをお勧めするよ(意訳)」と書いてあるし、実際、Dual Bootにした方が無難だと思うので、今回の方法は他の人にはあまりおすすめしない。CD-ROM(DVDかもしれないけど。無くしたのでそれすら分からない…)は大事に保管しておきましょう。
 しかし、ここまでして苦労して使っておいてなんだが、MacBookLinuxを入れるのは、めんどくさいのでやめた方がよいように思う。なんかgrubの画面でキーボードが効いたり効かなかったりするし、外付けディスプレイはすぐに使えなくなるし。(外付けディスプレイの件は単にいまintelのビデオドライバが大改修をしている影響なだけかもしれないけど。)どうしてもLinuxが使いたかったらParallelsかなにかのVM上で使うのがよいだろう。その方がせっかくのMacOS Xも役に立つ。